ちいさな洞窟

娘との日々

ヒコウセキはセイハチメンタイ

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立体図形の模型です。
 
写真にあるこの模型で、あなたははじめて立体図形を勉強しました。本屋で見つけた本(『ずけい』)の付録だったものを組み立てたものです。
 
算数のなかでも、円錐やら三角柱やらの立体の問題が、ぼくは子どものころ大の苦手でした。いまもこの形を見るだけで、ほんの少しですが心が穏やかでなくなります。
 
あなたにとっては「背伸び」だったと思いますが、まずは一緒に勉強を始めようと思いました。この模型を、わが狭い部屋のちゃぶ台の前にある桐たんすの上に置きっぱなしにしました。日頃からこれを目にしていれば、自然に覚え、苦手になることはないだろうという目論見です。教育パパ全開です。フフフ。
 
そして、ちーちゃんとちゃぶ台に座っているときにときどき「これ、なーんだ?」と模型を片手にちーちゃんに質問したものです。「りっぽうたい?(語尾やや上がる)」「せいか~い!」。そもそも幼稚園生が「りっぽうたい」とか、「すい」と「ちゅう」の違いを理解するのはとても難しいと思います。ぼくもそれぞれの違いをじょうずに説明できませんでしたが、あなたは正しく答えていました。
 
「シカクスイはピラミッド」「シカクチュウは、おうちの柱」「えんすいは、とんがりコーン」「リッポウタイはサイコロ」というふうに覚えましたね。なかでも難しい正八面体は、映画『天空の城ラピュタ』を家で観ているときに発見しました。空に浮かぶお城にある大きな飛行石の形が、家にある模型と同じ形だったので驚きましたね!(え、驚いたのはぼくだけ? いやいや、ちーちゃんも驚いていたはず。)

この付録の模型のように、あなたの得意な「造形」や「工作」の延長線にあるような勉強を、続けていけるといいですね。