ちいさな洞窟

娘との日々

秋空のもと、動物園へ。

今回は、先月会ってから1か月以上あいてしまったので、まだか、まだかと、いつもよりさらに待ち遠しい気持ちで、指折り数えてこの日を迎えました。毎月1回しか会えずかなしい、というのが正直な気持ちです……。

 

ちーちゃんは前日に体調を崩してしまい発熱しているということでしたが、看病するつもりで会いました。じっさいに会うと、いつも通り元気はつらつ、元気だったので安心しました。おかあさんとのあいだであらかじめ決めていた通り、映画「竜とそばかすの姫」を鑑賞することができました。ちーちゃんはすでにおかあさんと観た映画ですが、ぼくといっしょにもういちど観たいと言ってくれたのです。カラフルで壮大なアニメ映画でしたね。ものすごく手が込んだ作品だと思います。挿入歌はどれもキャッチーで、なかでも主題歌「U」を気に入ったちーちゃんは、観終わったあと、パンフに載っていた歌詞をみながらホテルで歌っていました。その「U」のCDを今日、買いました。今週「おやこノート」と一緒に郵送しますね。

 

映画を観終わったあと、ばぁばからLINEが送られてきました。この日の夕方、ダックスフントのみっちーが息を引きとったということでした。気落ちするばぁばを、ちーちゃんは動画電話でお話しして元気づけました。みっちーは17歳。大往生でした。目、耳、歯、足腰や臓器…、ほんとうに肉体をすべて使いきり、17年の人生をまっとうする様は見習うべきものでした。プライドが高く、家族全員を見守ってくれる優しい犬でした。ぼくはみっちーに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

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映画館建物の入り口付近にて撮影。スカートをはいて、ますますお姉さんに見えます。ホテルの部屋からLINEでつながったばぁばが、スカート姿のちーちゃんを見て、「あら? スカート!」と言っていたように、目を引く姿ですね。似合っています。

体調を考えて、夕飯は駅前デパ地下で買い、ホテルの部屋で食べることにしました。夕食どきでにぎわうデパ地下内を2周して、天むすと巻物、おいなりさんを買いました。食欲はいつもより少ないような気もしましたが、でもしっかりと食べました。食後、ひとりでシャワーを浴び、髪を乾かして、パジャマももちろん一人で着て、ちゃくちゃくと寝る支度を進めます。体温を計ると、わっ、37.5度もありましたので、ぼくも急いでシャワーを浴び、いっしょに寝ることにしました。ところで先月から、ホテルのトイレやシャワーにぼくが入ると、ちーちゃんが外から「MAY I COME IN ?」と呼びかけてきます。「NO!」と言っても、入ってきちゃう、無邪気なちーちゃんです(^^)

 

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夕飯はデパ地下で調達。

翌朝、起きて体温を測ると「36.6度」、念のためもういちど測ると「36.3度」でした。回復したようです。ホッとしました。昨夜買ってあったサンドイッチをいっしょに食べ、牛乳を飲み、のんほいパークに出かけました。

 

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快晴の動物園。風がひんやり、すっかり秋です。

 

電車で30分足らず。こんなに近くに、こんなに広々とした動物園があるなんて驚きです。ちーちゃんも初めて来た場所です。ぼくの知人がここの存在を教えてくれなかったら、ここに来ることはなかったかもしれません。今回は時間がなく行きませんでしたが、遊園地や植物園もあるようです。

 

大きな恐竜たちのオブジェに登って遊び、乗馬をたのしみました。草むらで、どんぐりの大きな帽子を両手いっぱいに集めて、投げ合いっこをしました。そういえば、動物園なのにあまり動物を見なかったですね。ちゃんと見たのは、ライオンと草原のキリンたちくらいでしょうか。「あれはどう? 食べたい?」と、ランチの屋台を一軒一軒、物色する時間が長すぎたかもしれませんね…。

 

動物園を歩いていると、ちーちゃんは、急にダッシュをして、遠くに行こうとします。この、急にダッシュして走っていってしまうのは、以前と変わりませんね! ただ、ちーちゃんは足がずいぶん速くなってきたので、ぼくも腕を振って走らないと追いつけなくなってきました。そして、走ったあとに疲れて抱っこを要求するすがたも、以前と同じです。もちろん抱っこします。体重は27キロですって? まだまだ、抱っこできますよ。この日は風が冷たかったので、チーチャンホッカイロで温まることもできたぼくです(^^)

 

さてところで、ちーちゃんと小学校生活の話をしていると、「ちーちゃんたちはコロナで、わりをくったんだよ」と言います。給食もまだ「黙食」しているそうで、たのしいはずのランチをみんなで黙々と食べるなんて、たしかにつまらないことだと思います。運動会は縮小し、学芸会もどうなったのでしょうか……。たしかにこの時代状況のなかで、損をしている、と考えるのも仕方のないことかもしれません。それでもぼくは、どんな時代にも逆境というものはあると思うので、ちーちゃんにはこの状況に背を向けてほしくはないと感じています。たしかに「割を食う」状況は世代ごとに差があることもありますが、すべては塞翁が馬です。苦しく、つらい、ネガティブな経験は誰もが必ず通る道です。ただ、それを、そのひとがその後に生かせるかどうかは、一人ひとり、その人自身のこころもちひとつではないでしょうか。

 

いま、ちーちゃんが積んでいる経験は、逆境からはいあがるための力を備えるためのもの。そう考えてみてはどうでしょうか。どんな世代でも人生のなかで幾度か逆境はおとずれます。順境のなかで平坦な道を歩むだけでは、そのときに対応できません。このブログでもなんどか伝えているとおり、ちーちゃんのコアにはすでに確固たるものができあがっています。いま、ちーちゃんはこのコロナという経験のなかで、さらにそれを磨き、また大きく育てることができています。安心してください。お父さんは心からちーちゃんを応援しています。

 

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大型恐竜に登って、あそびました。

 

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おとなしい馬に乗って、柵のなかを一周しました。