ちいさな洞窟

娘との日々

パルパルで目を回す/ 表紙のひみつ。

慌ただしい年末年始がすぎ、やっとちーちゃんとの二泊がやってきました。先月よりもじっくりとあなたと向きあうことができ、穏やかでたのしい時間をすごすことができたように思います。街を歩き、食事をたのしみ、お互いの話しに聞きいり、流れるように時間が進みました。いつにも増して、お互いのリズムがかみ合っていたように思います。いつのまにか、ぼくはちーちゃんとの会話のなかで、子どもの簡単なことばで話す必要がなくなっていることに、今回、気がつきました。

 

駅で会うなり「すとぷり」の話が始まりました。「ストライク ザ プリズン」という曲がお気に入りだそうで、プリズンは「柵」で、曲名の「ストライク」には「たぶん意味はないよ」とのこと。彼らは曲に、バンド名と同じ「S」と「P」で始まるタイトルを付ける傾向があるそうです。なるほど。あとでホテルで歌ってくれましたが、曲の冒頭のリリックというか会話の部分も完コピしていて上手に歌っていました(^^) 

 

そのあとクリスマスに贈ったポケモン・マイパッドの話になりました。電池がすぐ切れるのでアダプターを買ってほしいとのこと。気に入ってくれたようです。「(プレゼントを)ありがとね!」と言ってくれました。この一言がすごくうれしいです。これは子の親になって分かる気分のように思います。 

 

ロイホで夕飯。この町のロイホにきたのは初めてです。給仕さんがおいしそうなステーキを持ってきた、と思ったら違うお客さんのものでした…。

湖畔のパルパルで6時間ほど遊びました。目が回る乗り物は少々きつい…。海外のおばさん・おじさんからいただいたクマのぬいぐるみを連れてきました。

さて前回行けなかったパルパルに来ることができました。駅からバスで向かい、ワクチン接種証明書を提示して2割引きで入園しました。昨年、はじめてこの園の大人用ジェットコースター「四次元」にお母さんと乗ったとのことで、今回もその「四次元」に乗ることにしました。ですが、朝のうち、ちーちゃんは「心の準備がまだできてない。」とのことで、いくつか軽めのアトラクションに乗って準備を整えました。ちーちゃんは事前に「四次元」のすごさをレクチャーしてくれます。そしていよいよ11時すぎにトライしました。驚いたのはお父さんのほうです。これほど速く圧力が強いとは! 隣を見ると、下を向いて必死に圧力に耐えているちーちゃんの顔がありました。スリル満点のジェットコースター、ふたりで絶叫しました(◎_◎;) そのあとはすぐレストランに行って、ちーちゃんは(たしか)ジンジャーエールを飲み、しらす丼を食べて、一息つきました(ぼくも一口食べましたが美味しかったです)。このランチタイムと、ベンチで綿あめを食べた短い休憩以外は、16時すぎまでほぼずっと立ちっぱなしでアトラクションに並んでふたりでおしゃべりしていたように思います。

 

映画「かがみの孤城」のパンフレット。表紙にひみつが…。

次の日はホテルのそばにある映画館に向かいました。観たのは「かがみの孤城」です。前夜、お互いに何が観たいか話すなかですぐに意見が一致しました。結果、これはよい選択でした。ぼくらは映画の世界に没入し、暗がりのなかで何度も涙をぬぐうことになりました。

 

映画鑑賞のあと、ちーちゃんから質問がありました。映画パンフレットの表紙に描かれた絵についてです。主人公の安西こころは鏡を前に右手をかざしていますが、鏡の中の彼女も同じく右手が上がっています。そのことに「あれ? なんでだろう?」と気がついて、どうしてなのか聞いてきました。そのときぼくは何も考えておらず、話題がすぐに変わったこともあって答えることができませんでしたが、後で考えると、これは鏡に映っているのが鏡像ではなさそうだということでした。鏡に「映った」のではなく、安西こころ自身が鏡の中に入ってしまったということを表現するために、ふたりとも同じ右手が上がっているのではないかな?と思います。これはぼくの推測ですが、ちーちゃんはどう考えますか? 

 

この映画は時間の流れが一方向ではなく前後するので理解するのがむずかしいですし、心理描写(の間)や会話も多く、ときに展開もすごく速いですし、現実とファンタジーが入り組んだストーリーは複雑です。それでもあなたはどうやらちゃんとこの映画を理解しているようです。成長したなと思わずにはいられません。これからは子どもの映画だけではなく、もっといろんな映画の大海に泳ぎすすむこともできそうです。さて、それにしても、ポップコーンを食べる観客の多いこと。ポップコーンを持って座席に座っているひとが優に8割を超えているように見えました。映画が終わって退席するときに、ちーちゃんが「(床が)ポップコーンだらけだ!」と叫んでいました。たしかにかなり散乱していました。これは掃除がタイヘンです。

 

いつものホテルの部屋。

ぼくはいつものこのホテルの部屋に戻ると、「ただいま」と言ってしまいそうになります。そのことを話すと、ちーちゃんからは「このくらいの広さで生活できちゃうんだね。大きな家でなくてもいいんだね。」という感想が話されました。この部屋では、気づくと本を読んでいる読書家のちーちゃんです(上の写真)。映画鑑賞の前には、ザザの書店で20分ほどじっと立ち読みしていた「星のカービィ」の小説を買いました。いろんな空想の世界に足を踏み入れてほしいとぼくは思っています。

 

ホテルの部屋では、ドライヤーで髪をしっかりと乾かし、歯磨きの仕上げをしました(歯磨き粉をつけて念入りに)。一連の寝る支度を整える喜びは、他に代えがたいものがあります。この日はひさしぶりに寝る直前に手を握ってほしい素振りを見せていて、久しぶりに手をつないで寝ました。2日目はふくらはぎと背中のマッサージをしている間に、ちーちゃんはいつの間にかスヤスヤと寝ていました。(ちなみに、先にちーちゃんからふくらはぎのマッサージをしてもらいました。上手です! もっとお願いしたい。)

 

ところで、先月もアレ?と思ったのだけど、今回も、ちーちゃんは、まるで犬がじゃれるように、ぼくの腕を噛んできました。さすがに歯形は残らないけれど、けっこう強めです。腕を噛んで(しかも両腕)、おいしいって言うほど、好きってことかな(^^) 月にいちどの時間ですから、甘えたいうちは、とことん甘えてほしいです。

 

下記はこの旅の断片です。

 

・唐突に「ラジコンがやりたい」とのこと。ときどき脈絡なくラジコンの話をぽっとするので、ラジコンがほんとに好きなのかも。タミヤ製の本格的ラジコン「グラスホッパー」が走る動画を一緒にみて、興味を示していました。

 

・昨年から駅前に立つ青年のパフォーマンスがぼくらの興味を引いています。プロ野球の応援歌の歌詞を我が町の応援歌に替えて歌っています。聞いているとなんだか力が湧いてくるのが不思議。

 

・ホテルの部屋のベッドを見て「なんか低くなってない?」とちーちゃん。「ちーちゃんが大きくなったんだよ」と返しました。ちーちゃんは「そうか」と言いつつ、なんとも理解しがたいというような表情でした。

 

海側の公園に来てみました。ほかにひともあまりおらず、寒くて、ちょっとさびしい。ボールとフリスビーで遊びました。

クマールにめずらしくふたりだけで来ました。ちーちゃんはもちろん定番のバターチキン。落ち着く店内でおいしいカレーを食べて満たされます。