今回はあまり計画をしないで浜松に来てしまったわたしです。でもそれが結果としてよかったかもしれません。気の向くままに出かけた先で、偶然の出会いがあり、会話があり、さいごはきれいに咲いた桜並木の道を歩くことができました。３月は散歩に最適の季節。２日間いっしょに、たくさん歩き、走り、多くの階段を上り、下りました。徒歩での移動距離はけっこうなものになっているはず。外に出かければ、いろんな景色が目に入ってきて、その一つひとつの体験が、ぼくの身体に経験として積み重なっていき、鮮やかな心象風景にさえなっていくようです。ちーちゃんのなかにも、いっしょに出かけた先でのさまざまな経験が生きていることを願っています。
さて、土曜日の浜松城は観光客でにぎわっていました。でも、ここで遊ぶには、お城の裏側にある広場が穴場だと知っています。犬を連れた人やウォーキングをするような地元の人がときどき来る程度で、いつも空いています。学校のグラウンドでサッカーをする子どもたちの声をとおくに聞きながら、「だるまさんが転んだ」をしたり、おんぶして駆けまわったりしました。テントを持ってくればよかった～と言うと、ちーちゃんは「いいじゃん！ なくても！」と楽しんでいました。シンプルな遊びは、たのしいなあ！
夕食は久しぶりに「さわやか」にしようとお店に行くと、まだ１７時にもなっていないのにすでに行列が…。２時間以上の待ち時間だと聞いてさすがのちーちゃんもすぐ諦めがつき、ロイホでゆっくりディナーを楽しむことにしました。ロイホのハンバーグもおいしいよね。ちーちゃんはオニオンスープに大満足し、デザートのスイートポテトはあたらしい味覚だったようで、かなり気に入ったようでした。
だんだん制作プロセスが複雑に。下書きに時間をかけ、人から描いて最後は背景、と、しっかりと手順をふんで描いていて成長を感じます。出来あがった作品もすばらしいです。色合いがとても素敵！ ４年生になるとクラブ活動が始まるそうで、ちーちゃんはイラスト部に入りたいと教えてくれました。よいと思います(^^)イラスト部。
翌日は天竜浜名湖鉄道に乗ってローカル鉄道旅をと考えていましたが、調べると予定の時間に戻ってこられるか心配だったので、今日も公園で遊ぶことにしました。掛川の22世紀の丘公園に大きな滑り台があるとウェブでみて、ふたりで初めて行くことにしました。駅からタクシーに乗ると運転手はこの公園をしらなかったので、スマホで所在を調べて伝え（住所の「満水」は「たまり」と読むことをここで知りました）、約１０分で着いた公園は、豊かな緑に囲まれた良い雰囲気の場所でした。
しばらく遊んでいると、あれれ？ ちーちゃんは偶然、同級生の友だちを見つけました。こんなところで？ 出会いを喜び、いっしょに遊ぶことができました。４人いると鬼ごっこもだいぶ盛りあがりますね。たくさん鬼に追いかけられて、必死に走ったちーちゃんでした(^^) さいごは４人が連なって長い滑り台をたのしみました。子どもどうしで遊ぶちーちゃんを久しぶりにみることができ、ぼくもとってもうれしかったです。
帰りのタクシーの運転手（往きとは違うひと）から掛川城の桜が咲いているとナイスな情報が。それは見ておかないとです。鬼ごっこで疲れたちーちゃんはあまり乗り気ではありませんでしたが、桜並木の目の前でタクシーを降ろしてもらい、お花見をすることできました。濃く鮮やかな桃色の桜は満開です。満開に咲いた桜並木を歩くなんて朝には想像もしませんでした。最後はちーちゃん、へとへとに疲れて、ぼくがおんぶしながら駅までの道を歩いて戻りました。
駅では電車に乗らず……そうです、ちーちゃんの強い希望でカラオケ店に入りました。駅前に偶然、まねきねこがぽつんと一軒あったのです。１時間でしたが、すとぷり（カタカタではなくひらがなで書くのだとちーちゃんに教えてもらいました）を中心にひたすら歌いました。疲れも消えたようで、ジンジャーエールを飲みつつ、元気に歌いました。あいかわらず上手に歌います。この日、印象に残った曲は、キノピオピーの「神っぽいな」。こんな難しい歌をリズミカルに歌えるなんてすごいなと感心しました。正直言って、そもそも「歌を上手に歌う」ってなんだろう？と、「うまさ」の価値観がゆらいでしまうほどです。ぼくが知らない世界のことを、ちーちゃんからたくさん教わっています。
ではまた来週。こんどは東京です！
