ちいさな洞窟

娘との日々

あさがお

2015年6月21日、朝顔の種を植えました。

 

植木鉢に土を入れ、タネを入れる小さな穴をあけ、

そこに、ちーちゃんと一緒にタネを8つ、3鉢に別けて植えました。

 

植木鉢のひとつは、小学生が校庭で朝顔を育てるときに使うような

青色の鉢です(いまも家のベランダにあります)。

そこに「ひよこ組 ちーちゃん」と書いて、あなた専用の植木鉢にしました。

 

ひよこ組というのは、当時通っていた「子育て児童ひろば」のクラスの名前です。

子育て児童ひろばは、はじめ、駅前ビルのなかにあり、

初めてぼくと行ったのも、タネを植えたのと同じ2015年6月でした。

 

あなたを抱っこひもに抱えて、ママさんたちの前で自己紹介しました。

「さいきんの悩みは、娘がひゃーと大きな声で泣き出すことです」と

話したところ、ママさんやスタッフさんたちから大きな笑いが起きました。

いっしょに子育てしましょう、というウェルカムな感じの笑いでした。

 

そのあと、児童ひろばは家のすぐ近所に引っ越してきて、

お母さんとあなたは週に1、2回、この子育て児童ひろばに通いました。

あなたはここで、Hちゃん、Aくん、Tちゃんたちと交友を深めたんですよ。

 

朝顔ですが、植木鉢に、ペットボトルをジョウロにして、水をあげました。

つぼみがたくさんついてきて、

きれいな紫色の花が咲いたと記憶しています。

 

収穫したたくさんのタネは、おともだちに分けました。

翌年植えたそのタネは、またきれいな紫の花を咲かせました。

 

それ以降も毎年、5月頃になると、あなたと一緒にタネを植えました。

あなたは水を欠かさずあげて、育てました。 

 

植物を育てるたのしみをちーちゃんと共有できて

とってもうれしかった。

 

2019年の夏は暑すぎたのか、育たなかったり、

枯れてしまったりして、結局、一輪も花が咲きませんでした。

 

タンザニア産のタネをあらたに買ってきて、植えなおしたりもしましたが、

やはり育ちませんでした。

 

またいっしょに朝顔のタネを植えて、

きれいな花を咲かせたいね。