ちいさな洞窟

娘との日々

抱っこ

あなたと会えなくなって6か月が経とうとしています。 

毎日、ちーちゃんのことを思って、過ごしています。

 

街を歩いていて、同じくらいの年齢の子を見かけると、

ついつい目で追ってしまいます。

 

先日、小さな男の子がスッと父親の前にたち、

手を伸ばして抱っこをせがんでいるのを見ました。

 

ちーちゃんも、同じようにして、

よく、ぼくに抱っこをねだっていたのを思い出しました。

 

両腕を宙に上げ、まっすぐ伸ばして、

「お父さん、だっこーっ」と言っていましたね。

何気ないことですが、貴重な親子の時間でした。

 

初めのころは重いなぁと思ったものだけど、

いつのまにか重さは気にならなくなった。 

 

冬は、あなたを抱っこしていると暖かいので、

ホッカイロみたいでいいなあと思っていました(笑)

 

ただやはり、ぐっすり寝ているあなたを抱っこするのは重かったです。

 

あなたが歩けるようになると、遠くにも出かけられるようになったので、

横浜の港のほうやお台場、多摩動物園ズーラシア国立博物館、現代美術館など、

あちこちお出かけしたその帰り道では、

たいてい、あなたは疲れて、ぐっすり寝てしまいました。

 

そうすると、より長い時間、あなたを抱っこすることになりました。

脱力しきったあなたは、重たかった。

敷物や水筒などの荷物を持っていると、なお重かったです。

よい筋トレになりましたよ。

 

多摩動物公園からの帰り道、分倍河原駅のホームで、

あなたの重さに腕がしびれてしまい、耐えられないかもしれない

と思ったことがあります。

そばにベンチもなく、狭いホームで電車を待ちました。

もちろん落としはしませんでしたよ。

微妙に腕の角度を変えたり、腰で抱えるようにしたりしてなんとか耐えました。

その日はふたりとも武蔵小杉駅まで座って爆睡しました。

 

のりかえなどで電車を降りるとき、

シートに座ったまま寝ているあなたの両脇を持って抱き上げて、

胸にかかえて、電車を降ります。

その一連の動作は、あなたが大きくなるにしたがって

ぼくも回数を重ねて、上達し、スムースになりました。

 

日曜の夕方などは電車が混んでいることも多いですから、

周りのひとにちょっと声をかけ、退いてもらってから、

そういう動作をしていました。 

 

いっしょに生活していた頃の、そういった何気ないことを、

ふとした拍子に思い出します。