ちいさな洞窟

娘との日々

一瞬で見抜いた。

幼稚園の年中になってすぐの5月から、週に一度、

放課後の幼稚園の教室で、学研の授業を受けていました。

 

2019年9月、その学研クラスの授業参観に行ったときのこと。

授業のあとに先生から、

「よくやっていますよ。ワークが好きみたいですね。」

と言ってもらいました。 

 

実際、ちーちゃんは2歳になる前からそれまで、

ほぼ中断することなく、家でふたり、

学研のワーク(「たしざん」「ひきざん」「もじ」等)や

花マル学習会の「ずけい」「はっけん」などを、

あそびのなかで少しずつ、コツコツと学んできていました。 

 

ですので、学研クラスもその延長線上で取り組むことができていたと思います。

 

家に帰ってから、先生に言われたことをあなたに報告しました。

「ちーちゃんは、学研、とってもよくできるって、先生が褒めていたよ」と。

 

ちーちゃんはたしかそのとき、お絵かきか、

ティッシュペーパーの箱で造形をしていたように思います。 

あなたはその手を休めることなく、

「(先生は)ほんとうは、なんて言ってたの?」

と返してきました。

 

予想外の返事にぼくは正直「やばい」と思いました。

もはや、ごまかしはきかない。

たんなる表面上のコトバでは、あなたに接することはできない。

そう覚った瞬間でした。

 

誇らしい気持ちと、気を引き締められるような感覚をその時に覚えたものです。

 

いま思い出しても、なぜぼくが先生のことばを多少誇張したことを、

あなたが一瞬で見抜いたのか、不思議でもあります。