ちいさな洞窟

娘との日々

6日間の夏休み その2

暑い夏です。ほんとうに暑くて、いやになってしまいそう。ちーちゃんとばぁば、ぼくの3人は、涼を求めて避暑地の那須高原で4日間をすごすことにしました。

 

旅行の前日、近くのユニクロへ買い物に出かけました。秋物のステキなジャンパーをばぁばに買ってもらいましたね。じぃじばぁば宅の裏にある路地は背の高い樹木が茂っていて日陰になっており、束の間の涼しさを感じます。

 

 

ばぁばのご飯はおいしいね。ばぁばは「ちーちゃんはなにが好きだろう?」と考えて、お手製のコロッケをつくってくれました。

 


電車を乗り継ぎ向かった那須塩原駅。まずはレンタカーを借りました。イグアナを飼っているというペンションに投宿。お盆のため宿は満室で、小さな子どもたちの声でにぎやかです。宿の名物である鹿肉のジビエもいちおうは食べた、ちーちゃん。柔らかくておいしいお肉でした。夜は庭のジャグジーを貸し切って水鉄砲あそびでおおはしゃぎ。野外はまっくらで、ジャグジーの灯がきれいにかがやいてみえました。

 

 

台風の影響で2日目はあいにくの雨。南ヶ丘牧場でウィンナー&バター作り体験に参加しました。人気の体験会らしく会場の食堂は満席。屋内でもたのしめるようにと、朝食前に牧場まで車でひとっ走りして予約しておき正解でした(予約番号は「2番」でした)。

 

ウィンナー&バター作りはまず、こねたブタのひき肉をヒツジの腸に詰め、ねじって、茹でて、焼いて、カットして完成です。茹でている間にバターをつくりました。ジャージー牛乳と生クリームをボトルのなかで混ぜてとにかく振り続けました。全工程90分。ちーちゃんは今回、バターの材料の配分量を覚えましたね。また「ウィンナーはヒツジの腸が買えれば家でもできそうだね」と言っていたちーちゃん。たしかに家でも出来そうです。さいごにお皿に盛っておいしくいただきました! ばぁばも喜んでくれました。

 


とってもすてきな表札ができました。牧場の一角にクラフト工房があり、そこで、自分とおかあさんの名前が入った表札をつくることにしたのです。木製の文字たちに色を塗ってイルカのプレートに糊で張りつけました。工房のおじさんに絵の具のぼかし方を教えてもらい、木の破片で練習してから本番です。文字のレイアウトもばっちりきまっています。おかあさんもきっとよろこんでくれそうです。自室の扉にはうまく取りつけられましたか?

 


「折鶴」という名の大きな馬に乗りました。ちーちゃんは宿に帰ってからも他の馬の名前も記憶していましたね。羊とヤギに餌やりをするとたくさん寄ってきて怖がりつつも餌をやるちーちゃん。「メ―ッ!」という訴えるような大きな鳴き声が耳に残りましたね。かわいいうさぎの散歩もしました。

 

午後も依然として雨が降り南ヶ丘牧場は閑散としてきました。ぼくたちはむしろ空いていたおかげで牧場内でできるほとんどすべてのことを経験することができました。結局、南ヶ丘牧場には翌日も通い、満喫しました。アイスクリームも2回、たべちゃいましたね。ちーちゃんは抹茶味と、チーズのような特濃バニラでした。さすが牧場、おいしかったです。夜は金ちゃん温泉でゆっくりしました。帰りは車のライトで照らしても霧で遮られて道がまっくら。怖かったですね。

 

 


ペンションの近くにバギーに乗れるコースがあるというので行ってみました。土と泥でできたワイルドなコース。春に乗ったゴーカートの運転も上手でしたし、今回は一人乗りのバギーにトライしてみることにしました。600メートルのコースを2周、慎重に、安全運転で、とても上手に乗ることができました。すばらしいと思います。ちーちゃんの強い希望で、バギーは最終日にも(朝イチで)乗りにいきました。

 


ロープウェイに乗って茶臼岳にのぼりました。標高は1800メートルを超えています。涼しくて気持ちが良かったですね。夏の暑さで疲れた体がホッと一息ついた感じです。今回の旅行のハイライトでした。ばぁばも涼しくてよろこんでいました。ちーちゃんと撮った笑顔の写真がたくさんありますよ。

 


お昼に食べたパスタ。カルボナーラが好きなちーちゃんもうなるおいしさでした(^^) ばぁばは2泊までで帰路につき、ぼくたちふたりで残りの1泊をたのしみました。新幹線に乗って帰るばぁばを見送ったあと、アウトレットに行きました。アウトレットは初めての経験のようで、ショッピングモールとちがうんだねえ、とテンションが上がったちーちゃんでした。いろんなブランドの服をウィンドウショッピングしているうちに太陽が傾き始め、時間が足りないくらいでした。

 


宿の旦那のおすすめで、宝石探しのテーマパークに行きましたが、午後だったこともあり大混雑のため入れませんでした。前夜より宝石を発掘するのを楽しみにしていたちーちゃんは車のなかで大泣きしてしまいました。駐車場に空きがないか、道を何度かぐるぐる往復してタイミングよく駐車できることを期待しましたがダメでした。また、たとえうまく駐車できてもそれから100分待ちという状況でした。やむなく、諦めようと伝えましたが、納得できなくて、かなしくて泣かずにはいられなかったのです。

 

車でうろうろするうちに見つけたテディベアの美術館がおもいのほかおもしろかったですね。同時にトトロの森の企画展もやっていて、写真をたくさんとってしまいました。そしてハンバーガー屋に移動してランチを食べたあと、ぼくの意向で藤城清治さんの美術館へ。「ちーちゃんのお絵かきや服のデザインにもきっと役に立つよ~」などと「仕向け」てしまいました(^^) 結果、ちーちゃんは影絵に夢中になりました。90分間ほど滞在しましたが、時間が許せばまだまだ鑑賞していたかったですね。ちーちゃんは、影絵そのものにも興味を覚えたようすですが、見ていると、どうやらむしろ解説文を読んでいる時間が長そうでした。というのも、藤城さんはアンデルセンや聖書の物語に題材をとり連作しているので、その解説文やキャプションのストーリーは読んでいておもしろいのですね。いまや十分に物語の引力をあじわうことのできるちーちゃんです。ルビ無しでも漢字をすらすら読める力もついてきました。美術館を出るとちーちゃんはひとこと、「ちーちゃんの絵には役に立たないね!」。ガーン……。あ、でもちーちゃんらしいコメントでもある、かな。大きくなったら、またいっしょに鑑賞しましょうね。きっとまたちがった印象を受けることになると思います。