ちいさな洞窟

娘との日々

陣取りゲーム

ブロックス」にハマったのは2019年の初春だと思います。夕食後のお楽しみでした。我が家でボードゲームといえば、トランプでもオセロでもなく、この「ブロックス」です。2018年12月に買い、一度遊んだあとしばらく放置していました。その後、また改めてやってみると、あなたは前回とはうってかわりルールを即座に理解して、ぼくとこれを楽しむようになったのです。お母さんもたまに参加して、一手一手、悩みながら打っていました。
 
ふたりでやる場合は自分のブロックを2色決め、ブロックが途切れないように盤面に一つずつ置いていき、手持ちのブロックをたくさんボード上に置けた人が勝ち、という陣取りゲームです。テトリスに似ています。ブロックの形が21種類もあって、それぞれマス目の数もちがいます。次に置くブロックの角と、自分がすでに置いたブロックの「角」がくっつくように置いていきます。ピースの「辺」をくっつけてはいけません。
 
どの形のブロックをどこに置くか。けっこう難問です。シンプルそうにみえて、とても奥の深いゲームだと思います。あなたはそういったルールをすぐに、ほんとうにすぐに、完全に理解しました。そのころはもう円すいや立方体のことも図形ワークや工作を通じて知っていましたから、「辺」とか「角」という言葉の意味にも親しみやすかったのでしょうか。とても理解が早かった。こういった「知的な」ボードゲームをたのしむのはもっと先のことだと思っていたので、ぼくはうれしかったです。
 
さて、ちーちゃんの作戦はとても積極的、攻撃的でした!! 
ゲームが始まった瞬間から、敵(ぼく)の陣地をめがけて突っ込んできます! なによりも先にぼくの陣地にたどり着き、敵地内でブロックを増やすことを明確な目的にしていました。防御をすることは意図的に放棄していたんですね。防御の方法も伝えましたが、その作戦には目もくれず、とても明快で歯切れのよい攻撃が一貫していて、すばらしいと思いました。
 
ぼくは防御用のブロックと攻撃用のブロックを交互に配置していきました。なお、いちど盤面に置いたブロックはもう動かすことはできません。ぼくがたまに「あ、やべ、ここじゃない」とやり直そうとすると、「おとうさん、だめだよ。もう、うごかしちゃ」と怒られたこともあります…。
 
ボード上にブロックを置く隙間が少なくなってくると、ますますむずかしくなっていきます。そんなときあなたは「…ねえ、おとうさん、どこにおける?」と助けを求めてきましたね。「そしたら、ヒントをあげよう」とかぼくは言いながら、置けそうなブロックを教えてあげました。さいごに手元に残ったブロックのマス目の数をかぞえ、少ないほうが勝ちです。あなたも数えていましたね。二桁の足し算だったので、最後の計算はぼくがやりました。
 
ぼくが勝つことが多かったですが、あなたもたまに勝ちました。あなたが繰り出す前半の攻撃性を後半も続けることができるようになれば、いっきに抜かれてしまうかも。すぐに勝負は互角になると思います。
 

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いつも一気に攻め込んでくる、ちーちゃん。