ちいさな洞窟

娘との日々

トイレ・トレーニング

子どもは、できることが日々、増えていくと言います。

特に赤ちゃんから幼児にかけては、できることが毎日のようにどんどん増えていき、

気がつくと、大きな成長を遂げていると。

 

ちーちゃんも、まったくその通りでした。

お母さんとぼくにとって、そんなあなたの成長を見ることが、大きな喜びでした。

昨日までできなかったことが急にできるようになったりもします。

それを目撃すると、大きな感動をおぼえました。

 

泣く練習から始まり、おっぱいを飲む練習、沐浴に慣れる練習、

目でものを見る練習(近くから、少しずつ遠くへ)、首を傾げる練習、

寝返りを打つ練習、手でサインを送る練習、立ちあがる練習、

歩く練習、ことばを発する練習、クレヨンで絵を描く練習、卒乳の練習、

数を数える練習、文字を書く練習、お風呂で頭からお湯をかぶる練習、

スプーンを使う練習、階段を登る練習、鉛筆で書く練習、歯みがきの練習、

服を着る練習

(服を着るときにまず下着のそでを指先でつかみ巻き込まないようにしてから

上着を着るようにしたときを見たときは「お、すごい」と思いました)、

おともだちと仲良く順番待ちする練習、おはしを使う練習。

(そういえば、おはしはエジソン箸を卒業できたかな?)

 

これらのことを、一つひとつマスターしていったのです。 

 

意識せずに自然とできるようになることも多いので、

すべてに「練習」という言葉が適切かどうかはわかりません。

ただ、これらのことがら=「課題」(と呼んでしまいます)に、

あなたがそのときどき、一生懸命に取り組んでいたのは事実です。

 

課題のひとつにトイレ・トレーニングがありました。

これは、時間のかかる、むずかしい課題でした。

 

ところでそれまで、ふたりで出かける際に困ったことはトイレのことでした。

男子トイレにはベビーチェアやベビーベッドなどの設備があまりないんですね。

待っていてもらうことも、おむつ替えをすることも、できないのです。

あなたが赤ちゃんのときは抱っこしたままぼくは用を足しました。

前に書いたとおり、抱っこひもで前向きに抱っこしていましたから、

これがけっこうタイヘンでした。

 

あなたが歩けるようになっても、ぼくは小さなあなたを残して、

ひとりではトイレに行けません。

だからいつも付いてきてもらいます。 

 

あなた自身も一人では女子トイレに行けません。

だから男子トイレに連れていきました。

男子トイレの狭い個室にふたりで入って、荷物を置くこともできず、

バタバタと時間をかけながら、トイレを済ませていました。

 

さて、トイレ・トレーニングには2016年10月頃から取り組んだはずです。

そしてトレーニングが完了したのは、2018年2月でした。

 

最初は、おまるを我が家のトイレに置いておき、

朝晩に、もよおしたら、トイレに行く。

まずはそれだけです。

トイレには毎回、お母さんやぼくが付き添います。

 

その後、ずっと成果はなく、

しばらく後の記録にこう書いてあります。

 

「トイレに置いたおまるにおしっこできた!」(2017年6月25日)。

 

「自分で『おしっこ!』と言ったあと、自分でトイレに行き、

お母さんと一緒にトイレできた!」(2017年6月28日)

 

「グランツリーのキッズトイレでも自分でできた」(2017年11月10日)

 

「うんちもトイレでできるようになってる」(2018年2月)。

 

いま思い出しても笑ってしまいますが、ひとりでうんちができるようになってから、

トイレからは「うーん、うーん」と、うなるようなあなたの声が聴こえてきました。

あなたはわりと便秘ぎみで、便通は3日に一度が通常でしたから、

たまったものを一生懸命、それこそ顔を赤らめて踏ん張って出していました。

 

しばらくすると、トイレからあなたに呼ばれました。

「お父さん、みてー!!」

わたしのうんち、見てみてよ! 大きくてすごいでしょ?と

言わんばかりでした。

お母さんもよくトイレに呼ばれていましたね。 

 

2017年の夏に、おむつが外れたことは、前にプールについて書いた章にある通りです。

できることがどんどん増えて、すごかったなあ。

 

そして、ちーちゃんはいまも階段を一歩一歩、登るように、成長し続けています。