ちいさな洞窟

娘との日々

「うん、わかった!」

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メルちゃん。ふすまには、ちーちゃんのすてきな落書き。
 おままごとで大活躍したメルちゃんです。
髪をとかしたり、服を着せたり、
いろいろとお世話をしていましたね。
 
風邪を引いたときは聴診器をあてて、
注射をうち、薬を飲ませました。
診察券も持っていましたね。
 
ぼくにとっては赤ちゃんのようなちーちゃんが、
赤ちゃんのお世話をしてる、と思ったものです(笑)
 
メルちゃんは、おふろに入ると、
髪が青色に変わるんでしたね。
ちょっといま、髪がゴワゴワとして、
ボサボサになってしまいました。
「はやく、とかしてよ~。」(メルちゃん談)

近所のおもちゃ屋さんで買ったメルちゃん。売り場は、狭い階段を降りた地下のスペースにあります。ここにときどき来ると、いつもちーちゃんのおままごとの時間が始まります。知らないお姉さんやお友だちと一緒になって、用意された据え置きの服を着せたり、乗り物に乗せたり。30分とか、もしかしたら1時間ほども遊んでいたかもしれません。小さなおもちゃ屋さんでしたから、ぼくはプラモデルやボードゲームもすぐに見飽きて、だいぶ手持ち無沙汰でした。でもちーちゃんが誘拐などされないように、かたときも目が離せませんでした。
 
少し大きくなると、お店でのおままごとは、時間を決めて、約束してから始めました。「では20分間ね。時計の針が、ここに来るまでだよ」「うん、わかった!」という具合に始めたのです。この「うん、わかった!」という張りのあるあなたの声も、耳にしっかりと残っています。とっても感じのよい声でしたからね。
 
おままごとはとつぜん終わることもありました。つい、いまのいままで遊んでいて、フッと脈絡のないような感じで「かえるー…」と言い、売り場を離れ、ぼくのほうに寄ってきました。そういう時はたいてい、つかれていて眠い時だったと思います。寄ってきたときには、お決まりのバンザイポーズのこともありました。抱っこをしてちょうだいのサインですね。集中力が、ガクンと、とつぜん失せてしまうところが、なんというか、子どもらしくて、おもしろかったです(失礼)。