ちいさな洞窟

娘との日々

発表会

ちーちゃんは舞台できらきらと輝いていました。

2019年5月、あなたのバレエ初舞台となった発表会です。

楽しそうに輝くあなたの顔が、ぼくの目に焼きついています。


ぼくは最前列のほぼ真ん中に座ってあなたを見ていました。

ちーちゃんの舞台。

感激しました。

記録に「あんなに輝いているあなたを初めて見た」とあります。

そしてばぁばもあのときのあなたが

とっても印象深かったようですよ。


この初舞台を踏むまで、都立大学駅の近くの

小学校の脇にあるバレエ教室に

2018年4月からの約1年間、練習に通いました。

同じクラスにRちゃんもいましたね。

たしか毎週木曜日、幼稚園が終わってから、お母さんに連れられて、

緑が丘の緑道を歩いて通ったはずです。


印象に残っているのは入場シーンです。

舞台下手から、同世代の8人ほどの女の子と同時に入場しました。

小さな白い妖精たちです。

 

ちーちゃんは視線を高く、遠くのほうを見ながら、

羽ばたくように入場しました。

あの笑顔。

舞台にいるのが楽しくてしょうがないというような笑顔。


あとで教えてくれたのは、遠くのほうを見て入場したのは、

「センセイから習ったとおり、

2階席をみながら、入場したんだよ」

ということでした。


あの日、たくさんの観客がいました。

ふつうなら緊張してしまって練習した通りにはできません。

恥ずかしくて、遠くをみるのは大人でもできないこと。

その本番であの入場ができるなんて、すごい!

ほんとうにすてきでした。


ずっと歌や踊りが大好きなあなたは、度胸もあります。

舞台が向いているのかもしれませんね。

 

2016年6月からはヤマハ音楽教室

同じ年の11月からはリトミッククラスに通っていたあなた。

そこで得た感性がひとつの道となって、

この発表会の舞台になったのかもしれません。

 

さて目標だった発表会出演を果たしたので、

舞台の後にこのバレエクラスを終えました。

あなたが望むのなら、また再開するものよいと思いますし、

部活はぼくと同じ演劇部なんてのも、

おもしろいかもしれませんよ。

 

なににせよ、あなたの自由です。

自分の好きなこと、やりたいことを

やってみましょう。


その夏にはパーシモンホールで

東京バレエ団ドン・キホーテの夢」をふたりで観劇しました。

白鳥たちの群舞に見入っていたね。

そして同じ東京バレエ団の「くるみ割り人形」を

一緒に観ようと約束しました。

こんどぜひ、ね。