ちいさな洞窟

娘との日々

たしざん

おとといの早朝、あなたの夢をみました。

あなたは足し算の練習をしているようで、

「ふくざつで、むずかしい!」

と言ったようでした。

 

体重67グラムと69グラムのヤドカリを足すと、

重さはいくらになるか?

あなたが持つ本の表紙にそれぞれ模様の違う貝殻をまとった

ヤドカリが2匹、プリントされていました。

セバスチャンといったっけ? 

リトルマーメイドの親友のヤドカリに似ていたような気もします。

 

ちょっと変わった夢ですが、

とにかく、あなたは足し算をしていました。

その夢のなかで、ちーちゃんの様子は、

家で勉強しているときのあなたそのものでした。

 

なるべく毎日、少しずつ、一緒に勉強をしました。

1日に1ページとか、10分間とか、短く区切って、

その短い時間、集中してできることを目指しました。

 

 「足し算に興味が出てきた。

 指で数えながら計算してる。」

 (2018年12月24日 記)

 

 「ひらがなだけでなく

 漢字にも興味を強く持っている。

 名前は漢字で書きはじめた。」

 (2019年3月2日 記)

 

4歳の終わり頃には

答えが10までの足し算は難なくできるようになり、

引き算や、もしかしたら掛け算のようなことも

覚え始めていました。

勉強している間はあなたの成長を実感する、

ぼくのひそかなたのしみの時間でした。

 

ただし、

さきを急ぎすぎないように気をつけました。

 

勉強でもなんでも、

急にどこかにたどりついてしまうのは、

つまらないものです。

 

いちどにたくさん覚えることや、

問題を解くスピードよりも、

大事なことがあります。

 

それは毎日ゆっくりと

コツコツやることです。

そしてそれを積み上げることです。

(ン? これは前にも書いた気がしますね…)

 

そうすれば、

「着実に勉強が板についてきている。」

(2019年5月6日 記)

という感じにもなっていきます。

 

昨日より少しでも、うまくなったり、

物知りになっていると、なんだかうれしいですよね。

 

「習慣」にしてしまえば、

まるで空気を吸うように勉強をするようになると、

ある将棋棋士が言うのを聞いたことがあります。

ぼくも自分の経験からこれは本当だと思います。

 

シーソーを使って3人とか4人の体重を比べる

「関係推理」というジャンルがあります。

足し算とか引き算とかの記号ではなく、

(絵付きの)文章問題です。

 

幼稚園生にはむずかしい問題です。

あなたは文章を読むのが得意なので、

もしかしたらと思い、チャレンジし、

あなたは何度か練習したのち、

すらすらとできるようになりました。

「ブレークスルー、感動の一瞬だった」と記録にあります。

 

でもいま思えばこのブレークスルーも

突然おとずれたわけではなく、

ちーちゃんがコツコツと積み上げたものがあったからこそです。

 

ちーちゃんのなかにすでにあるその積み上がったものを

ぜひ信じてください。


さてもちろんぼくは教育パパになるつもりはなく、

ぼく自身が勉強してこなかった分をあなたに

取り返してもらおうなどとも思っていません。

 

ただ、あなたの成長する姿を見るのが好きでした。

あなたがコツコツやる姿勢をさらに身に着けるまでは

ぼくの役目がある。そう思っています。

 

そのあとは自由に生きてほしいと思います。