この道は「呑川本流緑道」というそうです。きのう、西小山の銭湯でひと風呂浴びたあと、ここを通って家に帰りました。
ここを一緒に歩いたのは数える程度ですが、ちーちゃんはお母さんとよく歩いたはずです。毎週木曜日だったかな。幼稚園が終わると、この道を北に1キロほど進んだところにあるバレエ教室に通っていました。
この道は東横線の都立大学駅まで伸びています。東京工業大学の敷地沿いは学校のトラックのように舗装されていて、車両は通らず、自転車も決められたレーンを走るので、歩くのに安心な道です。ちーちゃんは真夏の間もこの道を通ってバレエ教室に通いました。よくがんばりましたね。
この緑道の下を流れる呑川は昔、蛍も舞う清流だったそうです。崖の下にできた道だからか、穴場のような雰囲気で、いつも人通りが少なくて、ちょっと薄暗い印象です。くねくねとわかりずらい路地のなかに突如現れる、この人工的で、無機質な舗装路。通るたびに「不思議な道だな~」と感じます。ゆっくりと、桜のお花見や紅葉をためしめる道でもあります。
いちど雨の降る平日に 長靴を履き、ピンクのレインコートを着たあなたとふたりで散歩したことを覚えています。桜が咲いていました。自由に散策できる東工大の敷地に正門から入り、キャンパス内の橋を渡り、坂を下って、この緑道に出ました。ときどき東工大の薄暗い建物の玄関で雨宿りしつつ、ゆっくり気ままな散歩でした。
この緑道と目黒線とが交差するすぐそばまで呑川の流れを見ることができます。ちーちゃんがRちゃんのお宅で英語のレッスンを受けている間、待ち時間の暇つぶしのため、その呑川の水辺で悠々と遊ぶカモやスズメ、鯉、亀などを見るのが暇つぶしにぴったりでした。気がつくと、いくつか蚊に刺されていたこともありました。あれは今年と同じように暑い暑い夏でした。