ちーちゃん、元気ですか？ 夏休みの６日間、充実した時間をすごすことができましたね。日本各地で豪雨災害が発生してぼくらの夏休みも危ぶまれましたが、実際は曇り空の毎日で、降られても小雨。幸運にも、涼しくて、すごしやすい夏休みでした。
毎日、体温を計り、算数やひらがなの宿題をして、１行日記を書きました。寝る前には絵本を読んだり（ひとりでも宇宙サバイバルに関する絵本を集中して読みましたね）、ちーちゃんがコーチとなって布団の上でストレッチ教室（手づくりチケット制♪）を開催しました。あと、お悩み相談会もひらきました。「おかあさんが宿題をやるようにって言うんだよ」という相談でしたから、「ちーちゃんのほうから時間を決めて、その時間内は宿題をやるとお母さんに伝えてみたら？」と、良いアイデアを出したつもりでしたが、「それじゃあ解決にならない！」と却下されてしまいました。何か困ったことがあったらいつでも相談してねとあなたに伝えると、「おとうさんもちーちゃんに相談してね」と優しいリアクションがありました(^^)
たくさん、たくさんお話しができて、ほんとうに楽しく充実した時間でした。寝ている時間以外はずっとおしゃべりをしていたように思います。……や、ちーちゃんは寝ている間もおしゃべりをしていたかもしれません。早朝、まだ寝ているちーちゃんが「ちーちゃん、寝言、言ってたの…」という寝言をいうのをはっきりと聞きました。夢のなかで寝言についての会話をしていたのかな？ 入れ子構造の寝言ですね。
さて今回も、ちーちゃんの大きな成長を実感しました。どんどん更新されていく趣向や特技を知ることもできました。しぐさや話し方、感じ方、考え方、反応のスピード、食べ物の好き嫌い（サバや鮭をたくさん食べるようになった！）などなど。ちーちゃんには生まれたときのままの変わらないコアがあり、いっぽうで独特のすてきなキャラが育っているように思います。そんなちーちゃんとすごすことは、ぼくにとってこれ以上ない大きな喜びなのだとあらためて感じました。
ばぁばが天ぷらを揚げてくれました。ちくわ、さつまいも、しいたけ、かぼちゃ、にんじん……どれもおいしい。
東京の家では３泊しました。アルプス一万尺や親指ゲーム（「いっせいのせ」で全員の親指の数を当てる）、ばぁばの背中に隠れたちーちゃんがばぁばの手の役をする二人羽織で遊びました。快活でエネルギーに満ちたちーちゃんから、ばぁばは「元気をもらった」と言っていました。（一方、ちーちゃんが帰ってから部屋が急にシンと静まりかえったとも言っていました。） あとで写真をみると、ばぁばは見たこともないくらいよく笑っています。ちーちゃんも笑顔にあふれていました。写真をながめていると、ちーちゃんの元気で大きな笑い声が聞こえてくるようです。
東京からふたりで旅行に出かけました。つくばエクスプレスに乗ってつくば駅に行き、そこからバスに乗って筑波山に向かい、山の麓にある「フォレストアドベンチャーつくば」という本格的なアスレチックであそびました。キャノピーコースという子ども用のコースではありましたが、ハーネスやヘルメットなどの安全器具を身に着け、樹の上のかなり高い位置まで進むコースでした。樹に吊られたロープは揺れることもあり、ぼくでも足がすくむほどでした。コロナや小雨の影響か、ほかにはほとんどお客さんはおらず森のなかで落ち着いて、真剣にアスレチックに挑むことができました。ちーちゃんも勇気をもって果敢にチェレンジをして、一つひとつの難関をクリアしていきます。とちゅう１か所だけ、足をかける場所の少ないロープが揺れて怖くなってしまい、泣いてしまいましたね。足がすくんで前にも後ろにも行けないちーちゃんを、ぼくが戻って助けだしたのでした。ほんとうに頑張りましたね。ビルの３階ほどの高さはあろうかという位置にある揺れるロープをずんずん進んでいくちーちゃんはとても力強くて、かっこうよかったです！
夕方には駅前にあるホテルに戻ってシャワーを浴び、ゆったりとした雰囲気のインド料理店を見つけて夕食をとりました。そうです、ここでもインド料理です。ちーちゃんはいつものチキンバターカレー。ぼくはインド米のビリヤニ。おいしかったですね。お店のガラス窓の向こうでは、小鳥の大群が上空を舞っていました。二手に分かれたかと思えば、ちがうグループが上空で合流したりして、群れはどんどん大きくなります。まるで群舞のようでしたね。店を出ると、ちーちゃんはボソッと、「ここはぼんやりした町だね？」と言っていたのが印象的でした。町は雨でかすんでいましたし、よく整備された駅のまわりにほとんど人が歩いていないため寂しい雰囲気でしたので、そう感じたのかもしれません。もしこんどまたここに行くことがあれば、豊かな農村の風景や暮らしの情景も見ることができればと思います。
２日目の午前中はきのうと同じフォレストアドベンチャーに行きました。きのうよりも雨が多少強く降っていたためか、ひろい敷地内にお客は数人しかいません。キャノピーコースの森のエリアはぼくたちだけの貸し切り状態です。そういえば駅からここに向かうバスも貸し切り状態でしたし、筑波山神社のあたりもひとはほとんどいませんでしたね。フォレストアドベンチャーの受付のお兄さんから、２日連続で来てくれてありがとうと入場料を割引きしてもらいました。ちーちゃんはきのうよりも上手に道具を扱うようになり、身体さばきもスムースです。きのうは足がすくんでしまってクリアできなかったロープも、今日はひとりで難なくできました！ たのしい、たのしい、森のなかのアスレチック。また行きましょうね。帰りは、ぼくたちしか乗っていないバス内で眠っているうちに駅に着き、部屋にいちど戻ってからつくばエキスポセンターの科学館を見学し、プラネタリウムで花火が主題の作品を見ました。花火になれず爆弾にしかなれなかった火薬おじいさんとその孫のお話しでした。この日の夕飯はラーメンと餃子でした。ぼくの腕時計に餃子の汁がかかってしまい、ちーちゃんの長い髪の毛はラーメンの汁に浸かってしまいました。。
３日目はプールに行く予定でしたが、プールは雨で営業中止になってしまいました。かねてからの希望だったプールは、また今度、行きましょう！ 代わりに朝５時４０分に起きて朝一番の映画上映会を目指して出かけることにしました。ホテルの食堂で朝食を食べた後、透明の自動ドアに衝突して半べそをかいてしまいましたが、無事、映画館に着きました。MOVIXつくばというショッピングモール内にあるシネコンで『サイダーのように言葉が湧き上がる』という高校生（スマイルとチェリー）が主役のアニメ映画を観ました。『竜とそばかすの姫』という最新映画とどちらを観るか迷ったのですが、「れんあい映画が観たいな」「『サイダー～』はつくば以外ではもう観られないかもしれないね」という理由からちーちゃんが決めたのでした。映画館はガラガラ。俳句が主題のひとつになっている、ちょっとふしぎな雰囲気の映画でした。内容もわりと大人びたものでしたが、ちーちゃんの物語を読み取る力はぼくともう同じレベルです。終わってから感想を聞くと、おお、そこまで理解できるようになったんだと、ちょっと驚きました。「山桜 隠したその葉 ぼくは好き」などの劇中の俳句を暗記したちーちゃんです。
さて、ぼくとちーちゃんの初めての二人旅行のあいだ、レストランでは自分の分をちゃんと注文しましたし、わからないことは店員さんに質問もできました。ひとりでできることが増えたので、旅先では頼もしいくらいでした。ホテルのエレベーターの開閉やカード差し（ID認証）もやってくれましたし、荷物も持てるし、PASMOを使ってバスや電車の乗り降りもスムースです。シャワーもひとりで浴びて、ドライヤーもひとりでできます（仕上げはぼくがお手伝い）。髪も結わえて、着替えもあっという間。ぼくとしては、らくちんの旅となり、気分転換もできてしまいました。どうもありがとう、ちーちゃん。
