駅で会うなり、堰を切ったように話し出す、ちーちゃん。話したいことがたくさん、たくさんたまっていたんですね。ぼくも、ちーちゃんと話したいことが山ほどありました。でもいま思い返して、駅で何を話したのか覚えていません…。あ、前髪を切ってそろえたと教えてくれましたね。とても似合っています。マスクがなければなお良いのだけど。ばぁばも、ちーちゃんはマスクを外したほうがずっとかわいいね、と何度か言っていました。マスクをしていると、ちーちゃんの豊かな表情が見えないですから。
ああ、名古屋への2泊旅行、たのしかったです。冬晴れのなか、ぼくとちーちゃん、ばぁば、Yちゃんの4人、観光にグルメにと満喫しました。
旅行中におかあさんが写真をメールで送ってくれました。ちーちゃんが描いた「そらのぼうけん」というタイトルの絵です。「所長賞」を受賞したとのことで、どこかの建物に展示されているそうです。写真には鮮やかなワンピースを着たちーちゃん(アーティストのよう)が、展示された絵とともに写っています。大きな翼を持ったちーちゃんが、山や川のある自然のなかで、大空をたのしそうに羽ばたいている絵。ちーちゃんの好きな緑色や青色のクレヨンで描かれた、カラフルな絵です。画面いっぱいに描かれた、明るくて、すてきな絵だと思います。
ん? 画像を大きくして気が付いたけれど、翼の▽と山並みの△が対称になっているのかな? ああ、わかった。これ、紙を切って貼ったのですね!! ナイスアイデア!! なるほど、かみ合う△▽のアイデアを知ると、これはまた味わい深く、違った絵に見えてきました。すばらしいと思います。
ホテルに荷物を置いてすぐ、ぼくが生まれて間もなくから住んでいた場所に地下鉄に乗っていき、軽く見て回りました。住んでいた平屋は新しいアパートになっていました。ぼくが遊んだという公園に着くと、あたりはすでに暗くなっていましたが、広いグラウンドを走って競争したり、同じ小学1年生だという女の子とともに(めずらしい)回転ジャングルジムに乗ったりして遊びました。その子が「名前はなんていうの?」と聞いてくれたので自己紹介をしましたね。そのあと予約していたキッチンNOMUという洋食屋さんで夕食でした。このレストランは、ほんとうにおいしかったです。ちーちゃんはカレーライスがメニューになくてガッカリしていましたが、代わりにハヤシライスをたのみました。みんなお腹いっぱい食べました。帰りのタクシーから眺めた、大通りを彩る青色やオレンジ色のイルミネーションが綺麗でしたね。
ところで今回もずいぶんと長い時間、長い距離を、抱っこして移動しました。こちらに帰ってきてから、股関節がちょっと痛み、きしんでいるように思いました。ぼくが床や布団に寝て、ちーちゃんを足裏で持ち上げる「飛行機」も今回やりましたが、うーん、これは重い(-_-;) 脇がくすぐったいと言って暴れると、ふらふらと落としてしまいそうです。いまの体重は27kgだということですが、これはさらにトレーニングしないと小学5年生まで持ち上げられないゾと思いました。
夜は「はぁって言うゲーム」です。これは今までにぼくらがやったことのないタイプの面白いカードゲーム。寝る前、ベッドのうえでカードを広げて楽しみました。なかにはまだ分からない表現もあり、これはスキップしましたが、ちーちゃんもついにこんなに難しいゲームができるようになったんですね。これは、そうとうな表現力や演技力、国語力が試されます。ばぁばの微妙な演技に、大笑いしましたね。これは、ブロックス、人生ゲーム、なんじゃもんじゃと併せて、今後もずっとたのしめそうです。きのう、同じメーカーが作っているカードゲームをまた買いましたから、これも次回、やりましょう。
2日目は、念願のアイススケートです。親子ノートで、ちーちゃんが、いま一番やってみたいことだと書いていましたね。行ってみるまで知りませんでしたが、このスケート場はスケートのメッカなんですね。なぜかはわかりませんが、他と違って、とてもすべりやすいリンクでした。リンクの中央では、コーチについている子供たちがくるくると回ったりして、すべっています。ちーちゃんはスケートにだいぶ慣れてきた感じです。バランスがよく、あまり転ぶことなくすべりました。いったい何周したかわかりませんが、午前中いっぱいたのしく滑りました。お昼は、混雑する近くの商店街にある古風な喫茶店に、ばぁばとYちゃんがなんとか席を見つけ、ちーちゃんはカツサンドを食べました。そのあとぼくらは科学館のある大きな公園で鉄棒やおいかけっこしました。初日にも感じましたが、走るのがいちだんと速くなりました! 鉄棒もくるんとまわるなどしてずいぶんと上手になりましたね。「クラスではヘタなほうなんだよ」と自己評価は低めですが、大丈夫です、ぼくよりずっとうまくできています。
夜は、「はぁって言うゲーム」にみんなで興じ、また、おおかみとヤギが真っ暗な小屋でお話しする『あらしのよるに』(作・木村裕一)を読んで、結末を一緒に想像しつつ寝ました。
最終日は水族館です。初めて乗る電車での移動はおもしろいですね(ちーちゃんは2回目だった?)。東京と同じく、電車を待つ人たちはみな、スマホをのぞきこんでいます。ちーちゃんは「すみっこさがし」という電子ゲームをクリスマスに買ってもらい、これを車内で始めました。カメラで色を探したり、ゆすったり、ショッピングをしたり、いろいろできるそうです。むかし流行った「たまごっち」みたいなゲームだね。目がわるくならないように時間を決めてやってくださいね。あと移動中は足元が危ないからゲームはやらないことですよー。
水族館は、思っていたよりもずっと大きなところでした。なかでもイルカショーが行われる水槽。これほどおおきくて深い水槽は見たことがありません。イルカショーはスピード感にあふれていて、水槽が深いので高速で深く潜るイルカたちを見ることができました。ぼくはシロイルカの大きさにも目を見張りました。「あれは、じゅごんかな?」「シロイルカだよ」。ちーちゃんはおかあさんといちど来たことがあるせいか、あまり関心がないようでしたが、大きくて、神秘的ですらあるシロイルカでした。イルカショーのイルカは、ハッピー、ハル、ユウ、アイいう名前で、それぞれのキャラについて書かれた漫画も展示されていました。その漫画を熟読したぼくらは、最後に買ったかわいいイルカの人形に、「ハッピー」という名前をつけました。他のイルカたちみんなと仲の良いという、尾っぽが曲がった若いイルカです。おみやげ売り場で「いくらまで買っていいの?」と聞かれたので、「予算は1,000円だよ」と伝え、しっかり予算内に収まる人形を選んだのでした。そういう会話ができることもぼくの喜びです。ちーちゃんのなかに、しっかりと身についているものを感じ取れるからです。
水族館では真珠を取り出す体験をしました。かごの中から貝を選び、ピンセットを使って真珠を取り出しました。スタッフの方によると、貝の外観では、中にどんな真珠が入っているのかは一切、わからないとのこと。色、形、大きさは、すべて貝を開いてからのお楽しみなんですね。結果、きれいな形をした白い真珠が出てきました(^^)
早朝、ちーちゃんはまだぐっすりと寝ています。ぼくは、ソファの上に着替えの準備がしてあるのを見て、感心しました。翌日の着替えをちゃんと整えてから寝るなんて、ちーちゃん、エライです!